様々な声を聞きながら
システムを作りあげる。
リテールシステムグループ

入社後わずか4カ月で迎えた、社長プレゼン。
小嶋は入社後すぐに、「ENEOS公式アプリ」の初期開発を手がけるチームに参加することになった。「ENEOS公式アプリ」とは、全国のENEOSのサービスステーション(ガソリンスタンド)で使える決済アプリのことだ。QRコードをPOSシステムにかざすことで、スマートな給油と決済を実現する。小嶋は大手広告代理店のグループ会社から転職してきたばかりで、システム開発に10年以上携わっていた元プログラマーである。初期開発のPM(プロジェクトマネージャー)を務める先輩社員の下で、少しずつ業務を学びながらプロジェクトに取り組んでいった。
入社から2カ月が経った頃、PMから「2カ月後に設計~テスト工程の社長プレゼンがあるから担当しないか」と打診を受けた。通常、社長プレゼンはPMが担当するものだが、PMは小嶋に任せることでプロジェクトの理解を深めて欲しいと考えたのである。小嶋は他のプロジェクトにもメンバーとして参加していただけでなく、入社からまだまだ日が浅い。最初は何をどう進めれば良いか分からない状態であったが、メンバーの協力を得ながら資料作成を進めた。過去の資料を確認し、PMやメンバーにも相談しながら、プロジェクトへの理解を深め、社長プレゼンに臨んだ。その結果、プレゼンは無事完了し、予定していた内容への承認とともに、プロジェクトチームへの信頼も社長から得ることが出来た。前職では部長陣にプレゼンをしたこともなかった小嶋にとって、大きな自信となり、プロジェクトへの理解とメンバーとの関係も深まった。


大型プロジェクトのPM業務を初めて経験。
「ENEOS公式アプリ」初期開発プロジェクトの途中で、2次開発のPMが小嶋に決まった。「初めての、大型プロジェクトでのPM業務…」。内心、不安だらけだった。しかし、初期開発を通して「ENEOS公式アプリ」やプロジェクトへの理解が深まっていることを踏まえ、自身の成長にもつながると考えた小嶋は、前向きな気持ちでPM業務に臨んだ。
2次開発では、洗車QRクーポンや毎週配信クーポンの実現、ポイント連携課題の対応が求められた。事前に調査したところ、QRコードを読み取りにくい洗車機が見つかった。他にも、システム開発に入る前の要件定義でクリアしなければならない課題が山積みだった。小嶋は「無駄な作業はないと思って、一見遠回りに思える業務も念のための確認も、惜しまずやるようにしています」と語る。より良いものを作り上げるためには、クライアントとベンダー双方の考えも聞いていかなければならない。双方が納得できるよう必要な情報と判断材料を集め、資料を作成した。資料を基に同じ目線で話ができる状況をつくり、合意形成を図った。「結果的に、資料を使わなかったことや対応自体が取りやめになったこともありますが、良いものを作り上げるためには必要なプロセスだと思っています」。

世間の反応がわかる楽しさ。
小嶋は「ENEOS公式アプリ」は多くの人に使われていることを実感できるため、達成感があると話す。「サービスステーションやCMを見た時にやりがいを感じます。2次開発では、アプリのレビューやコールセンターに集まる声を参考にしました」。ENEOSシステムズでは、立場に関係なく良いものを作るために意見することが大事にされている。小嶋は今回の経験をとおして、様々な意見を交わすことが、良いシステム開発につながると実感した。今も小嶋は自分で集めた情報を基に意見を発信し、またメンバーからの意見も積極的に聞くようにしている。
なお、今回のプロジェクトではリリース直後に予期せぬ障害が発生している。小嶋はその時の障害対応について、「今回のプロジェクトで最も印象に残っています」と話す。緊急時の対応計画がまとまった「コンティンジェンシープラン」が整理されていたおかげで、障害の連絡が入った直後に緊急会議が開かれ、影響を最小限に抑えることができた。「どんなプロジェクトでも、コンティンジェンシープランを事前に整理しておくことが重要だと学びました」。小嶋は着実にPMのスキルを身につけ、更なる大型プロジェクトへ邁進している。
